エセナおおた
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おすすめ図書

『さよなら、俺たち』清田隆之(桃山商事)著
恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表として恋愛と性差の問題を発信してきた著者による、初の本格的ジェンダー・エッセイ集。
著者は自身の失恋、恋バナ収集の現場で見聞きしたエピソード、友人知人との語らい、ニュースや社会問題、本や演劇といったカルチャーなどを通して、男性目線でジェンダーについて見つめ直しています。ジェンダーの問題は女性だけが当事者なのではなく、だれもがその当事者なのだということを再認識させられます。

 

『家事は8割捨てていい』佐光紀子 著
家族の面倒をみて、家事を丁寧にすることが「愛情のバロメーター」だと考える風潮がありますが、「家事は生活のための技術」という著者の言葉に目からウロコが落ちます。ひとりで抱え込まず、「できない」「助けて」と伝えることが大切だそう。在宅勤務や休校を経て、新しい生活様式が推奨されている今だからこそ、ヘルプを求めて家族で家事をシェアするチャンス!家事の効率化のヒントが満載です。

 

『ほんのちょっと当事者』青山ゆみこ 著
障がいや病気、貧困といった、新聞記事で見出しになるような「大文字の困りごと」を抱えている人だけでなく、日頃生活していく上で何となく感じる小さな困りごとや、ふと感じる生きづらさなど、「小文字の困りごと」を抱えている人たちも、「当事者」といえるのではないだろうか、と語る著者。ローン地獄、児童虐待、性暴力、障害者差別、看取り、親との葛藤など、「大文字の困りごと」を「自分事」として考えることで、いつもの景色が違って見え、世界の見え方も変わっていくような気がしたといいます。「みんな何かの当事者なのだ」と周囲にいる誰かへの想像力を持つことが、まわりまわって思いもかけない方向から、誰かがわたしの小さな困りごとを助けてくれる素敵でふくよかな社会になる、という言葉にハッとさせられます。